【解決事例15】公正証書遺言が出てきたため,遺留分減殺請求権を行使することとなった事案
事案の概要
被相続人である母の死亡後,同人の公正証書遺言が出てきたため,遺留分減殺請求権を行使することとなったが,母より先に死亡していた父の遺産分割も同時に整理する必要があった事案。
事案の問題点
遺留分減殺請求をするに当たり,母が生前,財産の管理が難しくなっていたであろうと思われる時期以降も他の相続人が多額の預貯金の引き出しを行っており,それらの払戻金を遺産の中に含めて遺留分を算定すべきかどうかが問題となった。
解決のポイント
取引履歴から引き出された時期や場所を調査し,被相続人の通院履歴や旅行歴などとも丁寧に照らし合わせて,被相続人自身による引き出しとは認められないものを洗い出して主張し,相手方の相続人にそれらを認めさせて,遺留分として約600万円を獲得した。