【解決事例6】遺言者に遺言能力が無かったと主張する法定相続人が、遺言無効確認請求訴訟を提起した事案

事案の概要

公正証書遺言を作成した当時、遺言者に遺言能力が無かったと主張する法定相続人が、遺言無効確認請求訴訟を提起した。
当方は、遺言能力があったことを主張して応訴した。

 

事案の問題点

① 遺言作成当時遺言能力を有していたか否か。
② 遺言作成当時の遺言者の判断能力を前提として、充分な「口授」がなされたと評価出来るか。

 

解決のポイント

遺言能力に関しては、当時の主治医のカルテ・入院時の看護記録をはじめ、介護保険適用の際に作成される調査票や主治医意見書、その他数多くの資料を収集した。

また、収集した資料を精査し、各種スクリーニング検査、画像診断(MRI、VSRAD)の結果や、詳細な神経心理学的検査の結果を分析した。

最終的には主治医の意見を聞き、これらを総合的に主張・立証することで、遺言作成当時、遺言者に充分な判断能力があることの立証に成功した。

また、公正証書遺言作成時における証人の協力を得て、遺言作成当時、遺言者に充分な判断能力があったこと、充分な「口授」がなされたと評価出来るだけのやり取りが公証人と遺言者の間でなされたこと、の立証にも成功した。

 

【解決事例6】遺言者に遺言能力が無かったと主張する法定相続人が、遺言無効確認請求訴訟を提起した事案